純情産地いわて「みどり戦略ビジョン」

「みどり戦略ビジョン」令和6年度の取り組みについて

JAいわてグループ・純情産地いわて「みどり戦略ビジョン」につきまして、5年度のJA・県本部の取り組み総括、ならびに6年度の取り組みを報告します。

1.令和5年度の総括

みどり戦略ビジョンで設定した22メニューのうち、2メニューが目標を超え、20メニューで概ね目標を達成しました。

達成度 メニュー数 備考
目標を超えた 2メニュー 10. 集乳事業の一元
13. xarvio(ザルビオ)の活用
概ね目標を達成できた 20メニュー
【目標を超えた】
  • 集乳事業の一元化(メニュー10)
    集乳路線合理化による積載率の改善が図られたことに加え、他地区でも路線合理化に向けた検討を行っています。
  • xarvio(ザルビオ)の活用(メニュー13)
    令和7年度までに累計活用件数20件の目標に対し、令和5年度末時点で目標を上回る21件の実績となりました。
    セミナーや農機展示会での紹介の際に注目度が高く、主に水稲農家で地力マップを活用した可変施肥による肥料の適量散布、気象データや衛星画像を基にしたAIによる病害虫発生予察に活用されています。
【概ね目標を達成した】 ※一部を抜粋
  • 耕畜連携による資源循環(メニュー2)
    WCSのモデル圃場で目標を上回る収量と良好な品質を確保し、流通体制の構築も進めました。また、令和6年度で新たに2haのモデル圃場を決定しました。
  • 水稲栽培における「秋耕」の実施、またはそれに準じた取り組み実施(メニュー3)
    全JAの栽培記録簿に「秋耕」のチェック項目が記載され、一部地域では「中干期間延長」のJ-クレジットへの対応も始まりました。

2.令和6年度の取り組み

令和5年度の高温を受け、県や関係機関との情報交換で整理した高温対策を周知しつつ、みどり戦略ビジョン・22メニューの目標達成に向けて、JAいわてグループの取り組みを継続します。
特にも、以下のメニューの取り組みを重点的に進めます。

  • 水稲栽培における「秋耕」の実施、または中干し期間の延長の実施(メニュー3)
    県下水稲生産者への「秋耕」実施をJA座談会や指導会、実績検討会等の機会を捉え促進していきます。
  • 特別栽培や省農薬・省化学肥料による生産(メニュー5)
    需要に基づいた特別栽培や省農薬・省化学肥料を前提とし、目標としている令和4年度栽培面積水準の維持に向け、実需との販売結び付きと生産者理解による取り組みを促進していきます。
  • 農業用プラスチックの排出抑制(メニュー8)
    プラ殻流出による環境負荷を早期に排除するため、被覆肥料代替施肥技術の実証と普及に向けて、関係機関との取り組みを促進していきます。
  • 効率的な輸送体系の確立(メニュー20)
    パレット輸送や容器規格の見直しに加え、輸送手段の多様化や出荷体制の見直し等も検討しつつ、消費地への安定的な農畜産物輸送を継続するよう取り組んでいきます。
  • 「Xarvio(ザルビオ)」の活用(メニュー13)、Z-GISの利用促進(メニュー17)
    JAと連携し、既に利用している生産者に対するフォローや活用支援をおこなうとともに、JA座談会や指導会、実績検討会等の機会を捉え推進します。
  • 取り組みの発信(メニュー22)
    令和5年度の取り組み実績をホームページ等にて公開するとともに、生産者ならびに取引先に対し、本県の「みどりの食料システム戦略」の「目指す姿」に向けた対応状況を的確に伝え「見える化」を進めていきます。